マナー研究所長こんにちは、ギフトマナー研究所の花村です。 春は贈り物が増える季節ですね。「名入れボールペン」を検討中の方から、よくこんな相談をいただきます。



「書きやすいジェットストリームを贈りたいけど、事務用品みたいで安っぽくない?」「そもそも名前入りって、自己主張が強くて引かれない?」
結論から申しますと、「ピュアモルト(ジェットストリーム搭載モデル)」を選べば、その不安はすべて解消されます。
百貨店の贈答品売場におりました私、花村の経験から申し上げますと、贈り物は「相手を立てること」と「実用性」のバランスが命です。 単なる金属のペンではなく、100年の歴史を持つ「木」のペンを選ぶことで、相手への敬意が段違いに伝わるからです。
今日は、なぜギフトのプロが「プライム」ではなくあえて「ピュアモルト」を推すのか。私が過去にしてしまった失敗談も含め、名入れで失敗しないためのポイントを3点に整理してご案内しますね。
なぜ「名入れボールペンは困る」と言われるのか?
検索すると「名入れ 困る」「嬉しくない」といった言葉が出てきて不安になりますよね。 結論から申しますと、困ると思われる原因は「私物管理のような名入れ」をしてしまった時に発生します。
失敗しないための「表記」のルール
これはよくある相談なのですが、「目上の方に名入れは失礼ですか?」と聞かれることがあります。 一般的には“場合による”ですね。
- NGな例: 持ち物に名前を書く感覚(子供の学用品のような扱い)
- OKな例: 敬意としての刻印(その人のための特別感)
私が売場で見てきた上手な例は、フルネームを大きく入れるのではなく、「イニシャル(R.H)」や「苗字+敬称(Mr. Hanamura)」と控えめに入れるやり方でした。これなら、ビジネスの場でも主張しすぎず、スマートに使っていただけます。
【実録】私がやってしまった「綴り」の失敗
所長などと名乗っておりますが、まだ勉強中でして…。実は若い頃、ある方の昇進祝いで痛恨のミスをしたことがあります。
ローマ字の綴りを、こちらの思い込み(ヘボン式など)で整えて名入れしてしまったのです。後で「本人は別のこだわり表記を使っていた」と分かり、顔から火が出る思いでした。
- パスポート等の表記を確認する
- 分からなければ「イニシャル」に逃げる
- 「TARO」か「Taro」か(大文字・小文字)も確認
名入れは“正しい綴り”より“本人の慣れた表記”が正解です。 差し支えなければ、ご本人に確認するか、サプライズならイニシャルにするのが無難かと思います。
事務用品に見せない!「ピュアモルト」が最強である理由
次に「ジェットストリームは安っぽい?」という不安について。 確かに、150円のプラスチック軸に名入れをしたものは、記念品としては少し軽すぎます。 かといって、金属製のペンは少し冷たい印象を与えてしまうことも。
そこで私が強くおすすめするのが、三菱鉛筆の傑作「ピュアモルト(ジェットストリームインク搭載モデル)」です。
100年の歴史を持つ「ウイスキー樽」の重み
このペンの最大の特徴は、軸に「ウイスキーの熟成に使われたオーク樽」を再利用していることです。 樹齢100年、熟成50年。合計150年以上の時を重ねた木材には、プラスチックや金属には絶対に出せない「温かみ」と「風格」があります。
渡すときに「これ、ウイスキーの樽から作られたペンなんですよ」と一言添えるだけで、ただの文房具が「ストーリーのある贈り物」に変わります。これがギフトにおける「相手を立てる」ということです。
就職祝いで「時計」より喜ばれた話
以前、「就職が決まった甥っ子に何を贈ればいいか」と相談された時の話です。 結論から申しますと、私は最初“時計”を勧めかけました。格好はつきますからね。 しかし、時計は好みと予算のズレが出やすい。そこで方針転換して、この「ピュアモルト」の名入れにしたのです。
「これから社会でもまれる中で、この木軸も君の手で育てていってね」 そんなメッセージを添えて渡したところ、後日「使うたびに手に馴染んでくるのが嬉しい」と報告を受けました。 使うほどに艶が出るエイジング(経年変化)を楽しめるのも、木軸ならではの魅力です。
退職・異動の贈り物にも「木軸」は強い
最後に、別れの季節の贈り物について。 退職祝いの定番は花束やお酒ですが、花は持ち帰りが大変ですし、お酒が飲めない方もいます。
感謝を伝える「温かみ」のある質感
以前、職場の同僚一同で退職される方にピュアモルトを贈り、とても喜ばれた経験があります。 その時の主役の方の言葉が印象的でした。 「金属のペンは冷やっとするけど、木は持った瞬間に温かいね」
贈り物は、相手の時間を奪わないこと。 かさばらず、メンテナンスも不要。それでいて、触れるたびに温かい気持ちになれる。 ペン箱に寄せ書きカードを添えれば、十分な「送別の温度感」が出せますよ。
ただし例外として、退職理由が体調不良などデリケートな場合は、名入れが「その時期を固定する重いもの」に感じられることもあります。その時は、あえて名入れなしにするのも、優しさ(上級者向けのマナー)でしょう。
【例外】左利きの方への配慮
団体で贈る際によくある失敗なのですが、木軸は少し太めのものが多く、手の小さい方や左利きの方には「書きにくい」場合があります。 3点に整理して確認しましょう。
- 相手の利き手
- 筆圧の強弱(木軸は滑りにくいので筆圧が弱い人に優しい)
- 好みの太さ
もし大量注文で全員分を確認できない場合は、**「誰もが握りやすい標準的な太さ(4機能タイプなど)」**を選ぶのが無難ですね。
今日は「名入れボールペン」について、私の失敗談も交えてお話ししました。
- 書き味はジェットストリーム、外見は「ピュアモルト」を選ぶ
- ウイスキー樽のストーリーを添えて「安っぽさ」を払拭
- 名入れは「イニシャル」など控えめに
正解は一つではありませんが、迷ったら「相手と共に時間を重ねられるもの」を選んでみてください。 世界に一つだけの木目と、控えめな名入れ。 それが、いちばん丁寧なマナーです。











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